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お正月の準備【門松編】いつから飾る?門松の飾り方・由来と意味

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12月13日、正月事始め(しょうがつことはじめ)から始まる年越しの準備。
この時期になると日本では昔からその年の歳神様を迎える準備を始めます。

現代は12月に「クリスマス」が行事の一つとして数えられるようになりましたね。
そのため、12月25日までは玄関にクリスマスリースを飾り、26日以降にしめ飾りに変わるといった現象が見られます。

一般家庭では堅苦しく考えることはなく、このように家族でお祝い事やイベントを過ごすことは何よりも大切なことです。

この記事では、年末に飾る「門松」について由来や意味、飾り方を解説しています。

 

◆「門松」の由来

12月13日の「正月事始め(しょうがつことはじめ)」。
この日から歳神様を迎える準備をするのが日本の古くから伝わる風習です。

また、13日は「松迎え」といわれる、門松など正月飾りに使う松を山に取りに行く行事が行われていました。
この松を神様になぞらえ、山から迎えることを意味する地域もあります。

 

門松の始まりは平安時代からと言われています。

松の木はもともと、不老長寿・繁栄の象徴とされてきました。
この時代の貴族たちは正月初めの「子(ね)の日」、野山の小松を引き抜いて長寿を願ったという言い伝えもあり、平安時代終わりから鎌倉時代にかけて広がったとされています。

この門松を玄関に置くのには、「歳神様を招くための目印にする」「歳神様のよりつく依代(よりしろ)である」と考えられているからです。

 

◆「門松」の意味

松の葉の間に3本の竹を立て梅をあしらった門松が、今日にも伝わる門松の一般的な形です。
「飾り松」「立て松」などの呼び名もあります。

門松が今の形になったのは江戸時代。
当時の商人が広めたと言われています。

左右一対にして門前に飾られたのもこの頃からです。
向かって左を雄松(おまつ)、右を雌松(めまつ)と呼びます。

「松竹梅」は昔から縁起の良いものとされてきました。
この松竹梅にもそれぞれ意味があります。

 

●松

松は1年を通し青々として葉を落とさない常緑樹のため、生命力の象徴とされています。
また、松には神様が宿ると伝えられ、神様を「待つ」という意味もあります。

門松で使用される松は黒松(雄松おまつ)が一般的。
さらにその中でも1m~1.5m程度の“若松”が好まれています。

●竹

竹は曲がることなくまっすぐ伸びます。
また、成長が早く、しかも長寿であることから、長寿・繁栄の象徴ともされています。

門松では、真竹(まだけ)・孟宗竹(もうそうちく)を使うのが一般的です。
竹の先端は斜めに切る「そぎ」と真横に切る「寸胴」とがあり、地域によって異なります。

「そぎ」は節のところで切ると、まるで笑っているような切り口になることから縁起がよいとされます。

寸銅の竹

節の部分で切ると、切り口がまるで笑っているような形になる

●梅

梅の気品ある芳香は、古くから縁起のよいものとされてきました。

また、梅は寒さに強く、年のはじめに最も早く開花します。
新春を象徴するものとして、昔から日本人に親しまれてきました。

さらには、実を付けることで大変縁起の良いものとされています。
めでたい紅白色の紅梅や白梅があることもお正月に広く用いられる所以でしょう。

ちなみに門松の土台を結ぶ際には、梅の花を形作った梅結びが用いられることがあります。

 

◆略式の門松

門松といえば、多くの方はここまで紹介してきたような、立派なものを想像すると思います。

しかし、もともとは松の枝を玄関の柱に括り付けるだけの質素なものでした。
今となっては門松の原型である、こちらの方が略式の門松として扱われています。

住宅事情によっては大きな門松を置けるスペースのないマンションなどで用いられますし、戸建ての家でも簡単にこちらのタイプの門松を飾る家庭もあります。

この場合は、根の付いた松の枝を半紙で包み、紅白の水引をかけて玄関の柱にくくりつけるのが一般的です。

 

◆門松の飾り方

現在は門松で使用される松は、黒松(雄松おまつ)が一般的です。

しかしもともと左右一対の門松は、本来左に来る雄松は「黒松」、右にくる雌松は「赤松」で作られるという習わしがあります。
ところが似ていて見分けが難しいため、松の根元の添える葉牡丹の色で区別されることがあります。
その場合は、白い葉牡丹を雄松側で左、赤を雌松側で右に飾ります。

また、3本の竹の長さが違うため置き方のルールもあります。

一般的には「出飾り」といい、3本の竹の組み合わせのうち2番目に長い竹が外側にくるように飾ります。
逆に「迎え飾り」といって、商売をする場所に飾る場合、2番目に長い竹を内側に飾る場合もあります。

 

◆門松はいつからいつまで飾る?

門松は、12月13日~28日にかざるのが一般的です。

ただ、近年ではクリスマスを祝う家庭も増え、クリスマスが過ぎてから本格的に年越しの準備をする家庭も増えてきました。

その場合も12月28日までには準備したいものです。

8のつく日は末広がりで縁起が良いとされています。

一方で、29日は「二重苦」を連想させるので縁起が悪いとされています。
また、31日に飾るのも「一夜飾り」といい神様を軽んじていると考えられており避けられています。

 

元日から松を片付けるまでの期間を「松の内(まつのうち)」と呼びます。
門松が飾られる時期は松の内までとされていますが地域によって異なります。

もとは「松の内」は1月15日の小正月までをいい、関西地方では今でも15日まで門松を飾っているところが多いようです。

一方で関東地方では、1月7日をもって松の内とする「松七日」とも言われる習慣が定着しており、7日までには門松を仕舞います。

このように、地域によってさまざま習慣がありますので、お住まいの地域の習慣を調べてみると良いでしょう。

 

●門松の処分の仕方

門松を処分には2つの方法があります。

一般的な方法には、神社や地域で行われる「どんど焼き」などで処分する方法です。
どんど焼きは門松をお清めする意味があるので、気持ちよく処分することができます。

地域や神社によってどんど焼きを行っていない地域や、日時がずれているため処分できない場合もあります。
各自の地域でご確認されることをお勧めいたします。

 

もう一つは一般ごみとして自分で処分する方法です。

ただ、神聖なものですので、一般ごみとして処分しずらいという方もいるかもしれません。
その場合は細かく分解して、お塩でお浄めして手を合わせます。
さらに丁寧に模造紙や新聞紙に包み、他の生活ゴミとは分けて出しましょう。

また、大きさによっては大型ゴミに分類されますので、各地域のルールに従って分別しましょう。

 

◆まとめ

今では一般家庭において、一対になった門松を門前に飾るという光景はあまり目にしません。
住宅事情からか、略式の門松やしめ飾りなどで済ませる家庭も多くなっているようですね。

一方で、今でも門松をよく目にするのは地方の企業やお店の玄関などです。
立派な門松を見ると伝統を色濃く感じるからでしょうか、なんとなく背筋がシャキッと伸びる気がします^^
大切にされてきた伝統ですから、是非今後も継承していってほしいものです。

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